|
|
. 大正2年二階建ての温泉となった「竹瓦温泉」は、神経痛やウマチの患者が詰めかけ、周りには旅館が次々と建てられました。
入湯客のほとんどが、松葉杖をついた体の不自由な人だったので、温泉に少しでも近い旅館が喜ばれたからです。
この頃の「竹瓦温泉」は、年中無休・終日開放・無料公開の温泉でした。
また、室内の天然砂湯もあり、湯治客は、この砂湯の順番を並んで待っていました。
しかし、夏になると室内の砂湯は暑すぎると海辺の天然砂湯に入る人が多くなり、人気の砂湯も夏は、入る人が少なかったそうです。
二階は休憩室になっていて、入浴をした人が、二階でちょっと休んでいる風景が一日中見られました。
別府温泉は、湧出量が豊富なことでも有名ですが、一番の特色は、日本中の泉質がほとんど別府温泉にあつまっていることです。
ないのは、ラジウム温泉だけ。
別府の町中の温泉に入れば、日本中の温泉に入ったのと同じことになるのだそうです。
この「竹瓦温泉」も実は、男湯と女湯で泉質が違う一味違う温泉なのです。
女湯は「食塩土類炭酸鉄泉」男湯は食塩重そう泉」。二つの効き目の違う温泉が一つの温泉の建物の中にあるのは、「竹瓦温泉」だけなのではないでしょうか。
この写真は大正10年に発行された「別府温泉及び入浴上の注意」という本の中で紹介されたものです。 |
|